ヨウヘイフクダ MTO

 実家に帰り、県内唯一となってしまった某百貨店に行ってきました。

もともとインバウンドに頼らない県なので、訪日外国人売上はあまり変わっていないのでしょうが、

県民の消費が(恐らく)下がっているだけに、先行きが心配です。

当分ないと思いますが、県内から百貨店が消える日が来ないことを祈ります。

コロナ禍で改装を進めていたのか、新宿伊勢丹みたいに洒落た店内に変わっていました。天井の造作とか。


しかしながらショックだったのは、エルメスが人知れずクローズしていたことです。。

コロナで百貨店が休業している間に1Fのエルメスのテナントがなくなっていました。

いや、まあ贈答用の小物くらいしか買ったことも無いし、無くなって困るというものでもないんですが。

地方の衰退を感じさせる光景でした。


ちなみにエルメスが抜けた場所にはモンクレール直営店が入っていました。

今さら感がありますが、直営店だと限定品とかラインナップも違うんですかね。




先日リーズナブルなレイジーマンシューズを紹介しましたが、

実はもう一足超ヘビーなレイジーマンを購入していました。ので紹介します。


ヨウヘイフクダ MTO レイジーマン

遂にやってしまいました。

コロナ禍のストレスを消費で発散させるという悪いやり方です。(経済全体にとっては良いですが)

清水の舞台から飛び降りる思いで、震える手で注文しました。。本当に反省しています。。


と、まあいいわけ等はこのくらいにして、

御覧の通り仕上がりは抜群です!ダイブを後悔させない出来です。



上から見るとこんな感じ。

スクエア気味のチゼルトゥ。YOHEI FUKUDAのもっともオーソドックスなトゥシェイプです。

前の記事でも書きましたが、フルブローグは要素が多いのでバランス感が重要です。

その点ヨウヘイフクダのデザインは完璧といってもいいくらいのバランス感です。



ヨウヘイフクダといえばこの角度の写真ですね。

ねじれにねじれています。



写真のクオリティがひどいですが、全体的に低く構えた流線形のラインが美しいです。

ソールとアッパーの一体感に注目していただきたいです。


ソールの仕上げも美しい。

ビンテージスチールは標準装備です。勿論付けないという注文も可能です。

RTW、MTOは9部仕立て。ビスポークはフルハンド。だったと思います。


トゥから低く構えたラインと、レースステイ辺りからトップラインまでの急角度の対比が特徴的です。

土踏まずのくびれがかなり強いです。

写真からは分かりませんが、ヒールの芯材が土踏まずの辺りまで伸びていますので、アーチが強烈にサポートされます。

ALDENのモディファイドラストを履いたことがる方ならピンとくると思います。



世の中に「完璧な靴」など存在しないのでしょうけど、それに限りなく近いと思わせる逸品です。



ちなみに革は今は無きフロイデンベルグ社のネイビーシボ革。

驚くほど柔らかく、また現在流通しているシボ革には見られないナチュラルな凹凸が特徴です。

手もみなのかシュリンクなのかわかりませんが、一目で心を奪われました。

所謂デッドストック品で、福田氏本人が直接イギリスで買い付けてきたものだそうです。ですので品質は折り紙付きです。



また、ヨウヘイフクダとしてフルブローグレイジーマンは既存のラインナップにありましたが、

ロングヴァンプレイジーマンは今回が初めての製作だったそうです。

快く引き受けてくださいましたが、初をGETできたのはとてもうれしいことです。



福田さんとメールで仕様と革をあれこれ相談して、注文してから約3カ月で到着しました。

いや~、マジで今年一番大きい買い物になりました。。

まあでもよくよく考えると、ジョンロブのフィリップ2と同じような価格で買えるわけで、

正直言うとフィリップ2を買うよりこっちを買った方が、私の場合は圧倒的に満足感が高かったです。



ちなみにですけど、履き心地はかなり良いです。

ハンドソーンの恩恵で履き始めから柔らかく、軽量で、見た目に反して意外と快適に履けます。

踏まずのサポートが強いので正しい歩行が促される感覚があり、自然と背筋が伸びます。

一般的なUKサイズと同じでOKですが、フィッティングに不安のある方はサンプルシューズの貸し出しがあるので、

それで確かめてから注文すると良いと思います。D、E、Fも選択できます。



靴の本場は今はイギリスであることに間違いはないでしょうけど、

世界最高峰の既成靴は日本にあるということに、本当に驚かされました。













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