CARMINAのトラ

CARMINA、大好きです。

フィット感の良いラストと丁寧な仕事、皮革もミュージアムカーフを中心に良い物を使っています。

革靴のオススメを聞かれたら中価格帯ならカルミナ、高価格帯ならG&G、国産ならジョーワークスをススメます。

ですが、私が所有しているカルミナは今のところ一足だけ。

しかもその一足が問題児なのです。

クォーターブローグでシーンを選ばず履け、甲全体を的確に押さえてくれかかとのつかみもGOODです。
見た目もシュッとしていてカッコいいです。自分の足に合っている感覚が有ります。
いつ買ったか忘れてしまいましたが、少なく見ても週一回は履いている第一線シューズです。

次は右足をアップで
名門ワインハイマーらしい細かい粒が際立った漆黒の革。
厚く柔軟、繊維が細かく光りやすい、革靴に最適な革です。

次は左足をアップで
この左足が問題なのです。何が問題かというとずばり「革」です。


拡大してみます。
黄色い線の左にうすーい線が走っていますが、これがいわゆる「トラ」というやつです。
黄線の場所を確認した上で、黄線が入っていない上の画像を見直すとよくわかると思います。

「トラ」は一般的に皺の寄る部位を使ったことで生じるものです。
首の皮膚などを想像していただければわかりやすいかと思いますが、
「トラ」が発生する部位は他の部位と比べて組織が緩いので品質が落ちる場合があります。

実際に私のカルミナの左足ヴァンプ部の革も繊維がもろく、みずみずしさが無く、
赤丸で囲ったように皺の入り方も右足と比べると著しく悪いです。
画像右下のシューレースの通っている部分の革は、いかにもワインハイマーらしい端正な革なので、比較するとよくわかると思います。

トラが発生していても品質には問題ないとは言われますが、結構問題あると思います。
ちなみにこれはアメリカのMASSDROPからオンラインで買ったので現物を見ずに買いました。
室内ではわかりませんでしたが、太陽光に当ててすぐにトラがあることがわかりました。

血筋、虫刺されはOKですが、トラがある靴は避けた方がベターです。
逆に血筋、虫刺されが見られる革は表面加工が薄いので、品質が高い場合が多いです。



たかが革、されど革です。右足の品質がめちゃくちゃ高いだけに、余計に左足の残念さが際立ちます。
履いて行けば左右の差が縮まるのか、それとも開いていくのかわかりませんが好きな靴なので履き続けてまた経過をお伝えしようと思います。

革靴に興味がない方からすれば、「何て小さな男なんだ」と思われるかもしれませんが、
好きな方であればこの小さな違いの大きな差について共感していただけるかと思い記事にしました。

CARMINAは良い靴です。ですが、強めの照明に当ててしっかり見てから買うことをオススメします。

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